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デジタル神学(Digital Theology)とは、デジタル技術・人工知能・ネットワーク社会が神学、教会、信仰実践、聖書研究に与える影響を研究する学際分野です。

本ポータルは、日本語でデジタル神学の研究動向・概念・文献・議論を整理し、研究者・教会・一般読者に向けて情報を提供することを目的としています。

コンテンツには以下を含みます。

また、神学や宗教とコンピュータサイエンス、データサイエンスの関係性を検証する各種の分野も整理していきます。


最新記事

Latest from Digital Theology Review

Wry Wonders で公開されているデジタル神学研究記事の最新レビューです。


目次

  1. デジタル神学とは何か
  2. デジタル神学とは何でないか
  3. 分野の全体像
  4. デジタル神学の歴史
  5. 主要研究領域
  6. 世界の研究拠点
  7. 主要研究者
  8. 主要文献
  9. 日本語圏の研究状況
  10. 関連分野
  11. 研究資料
  12. 更新
  13. ご利用にあたって

デジタル神学とは何か

デジタル神学は大きく3つの領域に分けることができます。

1:神学研究のデジタル化

デジタル技術は、神学研究の方法そのものを変えつつあります。

「聖書テキストのコーパス分析」「自然言語処理による聖書構造の研究」「古代写本のデジタル解析」などがその例です。デジタル・ヒューマニティーズ(Digital Humanities)の流れに近い研究ということができます。


2:教会と信仰生活のデジタル化

もう一つの側面は、教会生活の変化です。

例えば「聖書アプリ」「AI説教ツール」「オンライン礼拝」「デジタル共同体」といった現象によって、技術が信仰生活や実践をどのように変えるのかが議論されています。


3:計算神学(Computational Theology)

三つ目の領域は、より新しい研究領域です。

Computational Theology(計算神学) は、神学概念や宗教テキストを計算的に分析・モデル化する試みです。

例えば「聖書の修辞構造のアルゴリズム分析」「神学概念のモデル化」「AIによる宗教テキスト解析」などが発展しています。

将来的にデジタル神学の中心的分野になる可能性があります。


デジタル神学とは何でないか

この分野にはしばしば誤解や議論の飛躍が見られます。
デジタル神学は次のようなものではありません。

1:「AIが神となること」

「AIが神になるのか」という議論を耳にすることがあります。

しかしデジタル神学の目的はAIを神学のツール・方法論として理解することです。AIを宗教の代替にすることとはまた別の議論になります。

この問題は「神とは何か」という神概念の定義が必要になるはずです。

AIが知性という点で人間をはるかに上回ったとしても、それをすぐに「神」と定義するのは、現状は論理の飛躍だと言わざるを得ません。キリスト教的に言えば、神とは無から有を作り出せるような存在であり、その他にも「神の性質」が研究され続けています。


2:単なる教会IT

オンライン礼拝の配信設備、ホームページやSNS運営などが、教会運営や宣教にとって強力なツールであることは言うまでもありません。

そのうえで、デジタル神学は単なる教会のデジタルトランスフォーメーションを指す言葉ではありません。

「デジタル技術を用いた結果、信仰や神学の理解をどのように変えるのか」を検証する分野です。


3. 技術礼賛

デジタル神学は「テクノロジーは素晴らしい」という立場でもありません。

必要とされるのは批判的理解です。

例えば

  • AIモデルのバイアス
  • 聖書アプリの神学的偏り
  • データ化された信仰の危険
  • デジタル解析で明らかとなった事実の神学的解釈

といった問題を慎重に検討し、問題の本質を理解する必要があります。

「発展の果てにAIが神となる未来」よりも、「人間がAIを神とみなす未来」の方が現実的なのです。


分野の全体像

分野マップの詳細はこちら(詳細ページへのリンク✏準備中)

デジタル神学は以下の領域の交差点に位置すると考えられます。

デジタル神学と分野の全体像マップ
中央に「デジタル神学」関連する分野として「デジタル宗教」と「デジタル人文学」があり、宗教研究やAI倫理とも関係が深い

主な研究テーマ


デジタル神学の歴史

年表の詳細はこちらのページも参照ください。

できごと
1990年代宗教とインターネットの関係が学術的に注目され始める。
インターネットの普及とともに
Religion Online / Cyber Religion 研究が始まる
2000年代宗教コミュニティのオンライン化研究の発展。
「宗教オンライン(既存組織による情報提供)」と「オンライン宗教(ネット上の参加型実践)」という有名な分類が提唱された。
2010年代Digital Religion Studies が確立
ネットワーク化された宗教、技術の宗教的・社会的形成(RSST)」といった概念的枠組みが確立された。
2014英国 Durham University にて
CODEC – Centre for Digital Theology設立。
デジタル神学が研究分野として明確化。
2019ピーター・フィリップス、カイル・シーフェルバイン=ゲレロ、ジョナス・クルバーグが共同論文「Defining Digital Theology」を発表。デジタル神学の定義が確立。
2020COVID-19 パンデミックにより世界中の教会がオンライン化
2021デジタル神学のためのグローバル・ネットワーク(GoNeDigiTal)が、第1回年次国際会議をオンラインで開催
2023生成AIの台頭に伴い、AIが宗教的権威や道徳的判断に及ぼす影響が主要なトピックとなった。
2024『Kompendium Computational Theology』第1巻刊行。
2025インドネシアにおけるZ世代やミレニアル世代を対象とした「デジタル・ディサイプルシップ(弟子形成)」の実証研究などが発表される。
2026『Kompendium Computational Theology』第2巻刊行。

主要研究領域

デジタル神学の主要な研究領域です。

詳細はこちらのページ(✏準備中)

デジタル宗教などの周辺の領域については(こちら✏準備中)


Digital Church

教会とデジタル技術


Computational Theology

計算技術を用いた神学研究


Digital Bible Studies

AIや聖書アプリを用いた聖書研究


AI Theology

人工知能と神学の関係


世界の研究拠点

主要な研究機関はヨーロッパ圏に集中しています。

大学

団体

GoneDigital


主要研究者

詳細な研究者マップはこちら(詳細ページへのリンク✏準備中)

代表的研究者

Heidi Campbell(デジタル宗教)
デジタル時代における宗教実践とコミュニティの変容を体系化した研究者。デジタル宗教(Digital Religion)研究の基盤を確立。

Pete Phillips(デジタル神学/CODEC)
教会・神学教育とデジタル技術の融合を推進する神学者。CODEC Research Centreを拠点に実践的デジタル神学を展開。

Noreen Herzfeld(AI倫理/神学的人間観)
AIと人間の境界を神学的に問い直す研究者。人格・意識・関係性の問題を中心に議論。


主要文献

詳細な重要文献リストはこちら(詳細ページへのリンク✏準備中)

代表的な研究書


日本語圏の研究状況

日本ではデジタル神学という研究分野はまだ確立していないように見受けます。宗教社会学とインターネット研究としての論文が多いようです。

近年は

などの領域で議論が進められています。


研究者

川端亮(Akira Kawabata)(デジタル宗教/宗教社会学)
日本におけるオンライン宗教実践や宗教的コミュニケーションを分析する宗教社会学者。

田村貴紀(Takanori Tamura)(デジタル宗教/宗教文化研究)
インターネットと宗教文化の相互作用を研究。日本の宗教的デジタル実践の実証研究に貢献。

宮川創(So Miyagawa)(デジタル・ヒューマニティーズ/聖書学)
聖書研究におけるデジタル技術の応用を探る研究者。聖書学とDHの接続領域を開拓。


本ポータルは、日本語圏におけるデジタル神学研究の情報発信と基盤構築をしていきたいと考えています。


関連分野

詳細は周辺分野と論文を参照(サイト内リンク✏準備中)


研究資料

サイトマップを兼ねます。